考えることを考える本!


今日は、
「考える」ことについて考えさせられた本を紹介しまーす!


今日の本
114歳からの哲学 →考えること、そのものについて考える本
2思考の整理学   →考えること、をどう体系化して結びつけるかの技術についての本

だと思いました。



1。14歳からの哲学 池田晶子

14歳からの哲学 考えるための教科書

14歳からの哲学 考えるための教科書

昔、
「なぜ、自分は自分なの?」
「ビックバンが起きる前って何があったんだろう?」
「なんで生きてるんだろう?」(生まれる前、って自分ってどうなってたんだろう?)
「今見ている星の光は500光年前に発せられたってどういうこと・・・?」

など、あの、なんともいえない不思議な感覚にとらわれる謎について考えたことってありますか?
子供時代ってこんな思いにとらわれてもんもんとしてました(笑)。

中学生のときに、この本に出会って、世界の味方について大きな影響を受けた本です。
大きな謎感覚をもらった本です。

この本は哲学者、故 池田晶子さんによる、「分かりやすい言葉」で語った哲学の本。
読んでみると、あの不思議な感覚が体の中に戻ってきます。
でも、ものすごく考えることを要求してくる本です。見開きに5分10分考えてしまうことも。
でも、でもすっごく楽しい。不思議。



じゃあ・・・読んでみますか?笑

君は「死ぬのは怖い」と言った。君が「死ぬのは怖い」と言うためには、死ぬことが怖いことだと知らなければならない。でも、なぜ「死ぬのは怖い」と知っているのだろうか。

 君は「自分が死ねば、自分は存在しなくなる。存在しなくなることが怖い」と答えるかもしれない。でも、もし君が死んで存在しなくなれば、それを怖いと思うことはできないんじゃないかな。だって君が「存在しなくなるのは怖い」と思っている限り、君は存在しているのだもの。「死ぬのは怖い」と思うのは、君が死んでいないからだ。実際に死んでしまえば、「死ぬのは怖い」ということを君が思うこともできない。だから「死ぬのは怖い」ことはない。

 また同じように、「自分が死ねば、自分が存在しなくなる」と言うのも正しくない。なぜなら「自分が存在しなくなる」と思っている限り、君は存在しているのだから。「自分は存在しない」ということをいくら考えても、そのことを考えている自分は存在する。だから君が生きている限りは、「自分が死ぬ」ということを考えることはできない。つまり、君が死ぬことなんてありえない。君が死ぬということはないのに、それを怖がって生きるなんて、何かおかしいと思わないだろうか。

 はじめに君は、死ぬことを怖がっていた。ここまで考えてみて「死ぬのは怖い」ということが、どうも奇妙なことだと気付いただろうか。実際に君が、死ぬことが怖くなくなったかどうかはわからない。でも少なくとも、君が死ぬことについて何も知らないということは、よくわかったんじゃないだろうか。そして不思議なことに、世の中の人はたいてい、「死ぬのは怖い」ということを、当たり前のことだと思って生きているんだ。

こんな感じでむちゃくちゃ飛ばして読みたくなります。
でもぐっとこらえて、その不思議な一文について1分でも2分でも考えてみる。


考え抜いたあとに(でも脳内は?だらけ)、ふと我にかえって
今まで人間関係や将来のことなどに悩んでいた自分が、とてもちっぽけなものに思えるのです。
それよりも、なぜだか分からないけどここに生きている自分、すごく不思議な感覚につつまれて、なんだか生まれてきたことに感謝する心境になっている自分がいます。
そして、結局自分の認識がすなわちこの世界なのだ、と思うと外部のことに悩むよりその「世界」について正しい認識を持つのが先だな、と思いました。


中2の思い出(笑)
今でも覚えてるのが、

「世界が存在しているから自分が存在しているんじゃない。自分が存在しているから世界が存在しているんだ。」

という一文について考えたこと。
????????となって、3日ぐらいすぎる。
突然トイレに入ってるときに「!」となる。

このトイレに生まれてきた時からずっと入ってたら、「世界」は自分の意識の中には存在しない。この世界は、自分が存在しているからこそ認識できる、「ある」んだ。

みたいなことを考えたのを覚えています(笑)
考える三上は、馬上、枕上、厠上、とはよくいったものだなあ〜笑


読破して、すごく面白い!と思った人は、池田さんの他の著書を読んでみると面白いのではないでしょうか?

新・考えるヒント

新・考えるヒント

新・考えるヒント

14歳の哲学で学んだことが、更に深められて書いてありました。
しかし難しくて、読むペースが遅すぎて途中で半挫折しました・・・


しかし。池田さんは言います。

わからない言葉を分かろうとするそこに、われわれは、自信の精神が自信の内なる価値を見いだそうとするその動きを認めるのではないか。他人からこれが価値であると、あらかじめ示されるような価値など、人は自信の価値として認められるものではない。価値は、自ら考え、自ら見いだすことによってしか知られるものではないのだ。

最近は「分かりやすい」「早く読める」本が多くならび、またそれがよいこととされる風潮もなきにしもあらずです。

しかし、この本はそれを要求しません。
「絶対違うよ!」と挫折しつつ、何回でも考え、その言葉に近づいていこうとする経験。
本と対話し、格闘し、つかむ知。貴重な読書体験が出来る本だと思います。



2思考の整理学

思考の整理学 (ちくま文庫)

思考の整理学 (ちくま文庫)

鉄板ですけど!笑
思考ってとりとめのないものにも思えるけど、プロはこうやって整理してるんだって思いました。

例えば
考えを発酵させる(考えてもどうしようもなければ、しばらく放っておく)
考えをカクテルにする(a、b、c、d論を調合させ、新しい考え方をつくる)
セレンデピティ(Aを探しているときに、そのプロセスでBを発見すること)
といった頭の中の方法から、

スクラップを作る
カード、ノートを作る
積ん読(つんどく)法
など具体的な整理や読書法まで分かりやすく書いている本です。


evernoteなど最新テクノロジーを駆使して「思考の整理」をすることについては

アイデアを形にして伝える技術 (講談社現代新書)

アイデアを形にして伝える技術 (講談社現代新書)

こんな本がありました!


考えるって面白いなあ〜

考えると言えば。
最近この本、気になってんだよなあ・・・

フェルマーの最終定理―ピュタゴラスに始まり、ワイルズが証明するまで

フェルマーの最終定理―ピュタゴラスに始まり、ワイルズが証明するまで

数学って楽しいよね